あなたもステキよ

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あなたもステキよ〔第一章〕

今月は三回も飲みに行った。

それは「あなたもステキよ」のひと言だった。

若い時は一週間に10日も行っていたが、近年は年に10回も飲みに行くことはない。

しかし、飲み方は若い時と同じで一晩に4,5軒はハシゴするのはこの歳になっても変わらない。

まずホテルの居酒屋で、ギンギンに冷えた生ビールを飲みながら、女将と他愛のないうわさ話を

して胃腸の準備をする。

それから別のホテルのバーへ入って、馴染みのママの出す匂いのきついカマンベールをつまみに

「この空この海このあおさ」のロックを飲む。

ここでも他愛の無い最近の出来事を話し11時半頃街のスナックへ席を移す。

薄暗い室内にボックス席が3つほどある小さなスナックである。

一番奥が空いていたのでそこへ陣取る。

ビールを持ってきたホステスは若い。

私の横に座り化粧の映える笑顔でグラスにビールを注ぐ。

いい娘だと胸が躍る。

「きれいやな」と声を掛けると「あなたもステキよ」と満面の笑顔が還ってきた。

「60のじいさんにうれしいこと言うな」と私は喜ぶ。

「ワタシトシカンケイナイ」と身体を寄せてくる。

暗い室内に目も慣れてきて、まわりを見渡すと私と同じくらいの60代70台の人が大半である。

「あなたもステキよ」の言葉で来ている人達だろうか。

いい時代だ。

いい年代の者を二十歳の娘が遊んでくれる。

身体をピッタリ寄せて肩に手を回し彼女のエキスを吸っていると歳を忘れてしまう。

腰に手を当て歌は裕次郎をジュエットで唄う。

これだけはレトロ。新しい歌はまったく知らない。

夜中の1時をまわると私は帰るが、飲み仲間は、それから朝の4時までウーロン茶を飲み続ける。

この若さにはさすが私もついていけない。

帰り際「ドコカニツレテイッテ」と若い娘がきた。

「あなたもステキ」を失望させてはいけないので、「今日はダメ」と帰る。

マカでも飲んで鍛え直して、秋になったらどこか連れて行ってやろうかと決意するが、

酔いが醒めると浦島太郎になっている。

 
















 

 

 

 

 

| あなたもステキよ〔第一章〕 | 06:43 | comments(0) | trackbacks(0) |

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